2011年9月30日
本日、米国研究製薬工業協会(Pharmaceutical Research and Manufacturers of America 、以下PhRMA)は、「開発中のバイオ医薬品」 に関するレポートを発表しました。レポートによると、現在米国のバイオ医薬品開発企業各社により、100以上の衰弱性および致死的疾患(がん、関節炎、糖尿病など)を対象とする、901種のバイオ医薬品およびワクチンが開発中です。開発中の治療薬には、がんおよび関連疾患の治療薬353品目、感染症治療薬187品目、自己免疫疾患治療薬69品目、循環器疾患治療薬59品目が含まれており、そのすべてが臨床試験中または米食品医薬品局(FDA)の審査中です。
バイオテクノロジーはヒト治療における創薬および開発に新たな可能性をもたらしました。細胞および分子生物学の進歩は、科学者が多くの画期的新薬の特定および開発に取り組むことを可能にし、そして、最先端の医療による多くの臨床的効果が生まれました。その結果、多くの場合において、これまで効果的な治療法が存在しなかった疾病領域での治療が可能になりました。
PhRMAのジョン・J・カステラニ理事長兼CEOは次のように述べています。「バイオテクノロジーにより、患者や医師は、生命を救いそして生活を向上するための、より良い治療の選択が可能になりました。新たな治療法によって、ヒトの疾病予防および治療そのものが変化しています」。革新的かつ標的を絞った治療法の確立により、がん、HIV/AIDSその他多くの重篤な疾病患者のアンメット・メディカルニーズへの対応を可能にし、また、治療の複雑化を防ぎ、患者一人ひとりに最も効果的な医療ケアの提供を通じ、医療費増加制限への貢献も期待できます。
既に承認されているバイオ医薬品は、現在心臓発作、脳卒中、多発性硬化症、白血病、肝炎、うっ血性心不全、リンパ腫、腎臓がん、嚢胞性線維腫、その他の疾病予防、治療に使用されています。現在開発中の医薬品と同様、既存のバイオ医薬品には様々なバイオテクノロジーが用いられています。レポートによると、バイオテクノロジー別では、モノクローナル抗体(外部から侵入する異物と結合し中和作用のある自然発生型免疫システムのタンパクを人工的に生成した薬品)300種、ワクチン(特定の疾病への免疫力向上のための生物製剤)298種、アンチセンス薬(不要なタンパク生成にかかわる細胞の情報伝達プロセスを遮断する薬剤)23種、インターフェロン(細胞増殖の抑制タンパク)20種となっています。
近年バイオテクノロジーの研究および技術革新が進み、医療行為のありかたが大きく変わると共に、患者に有用な新しい治療薬が次々と開発されています。多くのアンメット・メディカルニーズ向けの医薬品が開発されるなか、バイオテクノロジー研究における革新は、より多くの患者にとって有望な新薬開発につながることでしょう。
PhRMAは、米国で事業を行なっている、主要な研究開発志向型製薬企業とバイオテクノロジー企業を代表する団体です。加盟企業は新薬の発見・開発を通じて、患者さんがより長く、より健全で活動的に暮らせるよう、先頭に立って新しい治療法を探求しています。加盟企業の新薬研究開発に対する2010年の投資額は約494億ドルで、製薬業界全体の投資額は過去最高の674億ドルに達しました。
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