日時:2017年7月18日(火曜日)
場所:東京・千代田区
PhRMA は、日本の患者団体の方々への支援活動の一環として、去る 2017年7月18日(火)、2017年第2回目となる「インフォメーション・セッション」を開催しました。
今回は、患者団体の皆様が患者の声を医療政策に反映させるための活動、すなわち政策決定に重要な役割を担うステークホルダーへの折衝活動をテーマに採り上げ、20団体35名の患者団体の方々にご参加いただきました。
講師には、厚生労働副大臣のご経験もあり、現在、自民党政務調査会厚生労働部会長のとかしきなおみ衆議院議員、ガバメントリレーションズの専門家であるヤコブ・エドバーグ氏(GR Japan 株式会社代表取締役社長)をお迎えし、講演会とオープンディスカッションを実施しました。
■特別講演
講師:とかしき なおみ (衆議院議員、自民党政務調査会厚生労働部会長)
はじめに、患者団体から要望等を受け取る側のお立場として、とかしきなおみ衆議院議員より、患者の声の重要性やより効果的な要望のあげ方などについてご講演いただきました。
「世の中が変わる時は、いつも最初はひとりの声から始まるので、諦めずに声をあげ続けることが大切」といった勇気をもらえるお話や、効果的な請願書の書き方のポイントなどについて具体的な例を挙げながらお話しいただきました。また要望をあげる際は、個人的な損得だけを考えて訴えるのでなく、ほかの多くの方や後に続く方にとっても利益となるような広い視点で訴えることが大切であること、請願や陳情をしたらそれで終わりではなく、その要望を実現するためには要望する側にも責任と義務が発生することなどを理解して活動をしてほしい、といったお話もあり、終始、参加者が大きく頷きメモをとる姿が多く見受けられました。
講師:とかしき なおみ衆議院議員 | 講演風景 |
■講演「ロビー活動における効果的なアプローチとは」
講師:ヤコブ・エドバーグ (GR Japan株式会社 代表取締役社長)
次に、様々な産業領域における政策提言や渉外活動の豊富な経験を持ち、ガバメントリレーションズの専門家であるヤコブ・エドバーグ氏に、ロビー活動のポイントついてご講演いただきました。
「日本における政策策定の流れ、アドボカシー活動の効果的なタイミング、ステークホルダーの行動心理、ステークホルダーとの関係構築の方法等について、活動時に考慮すべきポイントをお話しいただき、最後に民間企業・団体が政策提言に係わった過去の具体的事例についても紹介していただきました。こちらも参加者が熱心に耳を傾ける姿が見受けられました。
講師:ヤコブ・エドバーグ氏 | 講演風景 |
■オープンディスカッション
オープンディスカッションでは、申し込み時に事前に希望のあった 2 団体より、今後予定している活動内容と懸念事項について発表していただき、より効果的な活動方法について、ヤコブ・エドバーグ氏と質疑応答を行っていただきました。
政策提言をするにあたり、議員を巻き込んでいくためにはどのようにコンタクトを重ねていけばよいのかといった質問や、法案を通すための活動が行き詰っていることなどの課題に対して、エドバーグ氏から打開策についての助言がありました。また、そのやりとりについては参加者全員に共有され、質問した団体以外の参加者も大きく頷く様子があり、ほかの多くの団体にとっても参考になったようでした。
オープンディスカッション風景 | ||