ニュースリリース
2016年6月22日
(ワシントンDC) このたび第4期「マンスフィールド-PhRMA研究者プログラム」に参加する研究者8名が決定いたしました。2013 年初頭に発足した本 プログラムは、医薬に携わる日本の若手研究者8名を米国に短期間派遣し、米国におけるトランスレーショナルリサーチ、保健医療政策、医薬品研究、規制慣行について知見を広げ、この経験をもとに新たなシーズ創出へと活かす機会を提供するもので、米国研究製薬工業協会(PhRMA)の支援を受けて実施しています。本プログラムで派遣される日本の医療・医薬品研究分野に携わる研究者の方々は、ワシントンDC、フィラデルフィアおよびボストンでの会合や施設訪問を通じ、米国におけるトランスレーショナルリサーチ促進のための医療エコシステムについて理解を深めます。
本年の 第4期プログラムに参加する、将来活躍が期待される研究者の方々は下記の通りです:
島津裕 京都大学再生医科学研究所 再生免疫学分野 研究員
マンスフィールド財団副理事長のベンジャミン・セルフは、「このたび選抜された、素晴らしい日本の研究者を第4期参加者として迎えることができ嬉しく思います。多岐にわたる関心分野や経験は、医療におけるトランスレーショナルリサーチの重要性、そしてその推進を支える多様な経歴を持つエクスパートらの協力の必要性をまさに示すものであります。これまでの参加者は、本プログラムで得た知見を自身および所属機関に還元し、有益な変化を生み出しています。新たに第4期参加者として選抜されたメンバーは、本プログラムを通じて、米国および日本におけるネットワークを広げ、米国の医療エコシステムへの理解を深め、そして日本におけるトランスレーショナルリサーチの進展に貢献するものと信じています。」と述べています。
一行は9月中旬に、ワシントンDC、フィラデルフィア、ボストンを訪問する2週間のプログラムに参加すべく、訪米します。米国政府の医薬品研究プログラムの責任者、研究結果を応用へと導くトランスレーショナル・リサーチの専門家など、大規模な医薬品研究プログラムに携わるシニアレベルの専門家との会合を行います。ワシントンDCでは米国国立衛生研究所(NIH)や米国食品医薬品局(FDA)、米国議会やシンクタンクの医療専門家、フィラデルフィアでは製薬企業の研究開発センターやペンシルバニア大学のThe Institute for Translational Medicine and Therapeutics(ITMAT)、ボストンでは製薬企業、タフツ大学の The Tufts Center for the Study of Drug Development,などを訪問し、専門家と面談します。日本に帰国後、本プログラム参加者は、この米国研修で実際に学んだ知見や経験を同僚と幅広く共有し、日本の研究開発政策の改善に寄与することが期待されます。
モーリーン・アンド・マイク・マンスフィールド財団は、米国歳入法501(c)3条によって認可された民間の非営利団体です。マンスフィールド財団は、モンタナ州選出の上院議員、多数党院内総務、駐日米国大使として、その生涯を通じて、米国とアジア各国の相互理解および協力関係を深めること に力を注いだマイク・マンスフィールド大使(1903~2001年)とモーリーン夫人の意志を受け継ぎ、1983年に設立されました。夫妻が米国とアジア各国との関係について抱いた価値観、理想、ビジョンは、財団の交流、政策対話、研究および教育プログラムに受け継がれ、米国およびアジアのリーダー間のネットワークを生み出し、公共政策に影響を与える根本的な問題を探求し、米国のアジアの国々や人々に対する意識向上につながっています。財団の事務所はワシントンDC、東京、モンタナ州ミズーラにあります。