日時:2022年1月28日(金)
PhRMAは1月28日(金)、PhRMA会長であるデイビッド・A・リックス(イーライリリー会長兼CEO)によるオンライン記者会見を実施しました。
リックス会長は新型コロナウイルス感染症によるパンデミック発生以降わずか2年という期間で、安全で有効なワクチンと治療薬の開発において、世界的に著しい進歩を遂げたことに触れ、継続的なイノベーションの必要性や創薬イノベーション・エコシステムの確立の重要性を主張しました。
また、バイオ医薬品業界がもたらす経済的なインパクトや、アンメットメディカルニーズへの取り組みについて紹介する一方、近年日本がイノベーションを阻害する政策を実施したことにより、研究開発投資に悪影響を与えていることを説明。バイオ医薬品業界の研究開発投資は、2015年から2020年の間にグローバルでは33%増加したのに対して、日本においては政策変更の影響によって9%減少。さらには、近年大きく躍進する中国の新薬開発と比較し、日本が低迷している点や、政策変更によってイノベーションが阻害され、ドラッグラグの再来が示唆されることなど、日本の開発力の低下に警鐘を鳴らし、イノベーションを優先させる政策に立ち戻るべきだと主張しました。
PhRMAは、政策に関連するステークホルダーに対して日本がバイオ医薬品分野でイノベーションの最前線にとどまるために必要な次の4項目を提言しました。
続けて、持続可能で強靭な医療制度の基礎となるのはイノベーション・エコシステムであり、「イノベーション」「データ活用とデジタル化」「患者のための最良のケア」「予算の最適化」の必要性を強調しました。
PhRMAは日本の患者さんが必要とする医薬品への早期アクセスを促進するために、新型コロナウイルス感染症拡大からの教訓を生かして、イノベーション・エコシステム構築、持続可能で強靭な医療システムの保持、いつ来るか分からない次のパンデミックへの備えの強化に取り組んでいきます。