2021年5月24日
米国研究製薬工業協会
PhRMA、WTO TRIPS協定が定める知的財産権保護の放棄に関する声明を発表
※当資料は、米国研究製薬工業協会米国本部が、現地時間2021年5月5日に発表した報道資料を日本で抄訳したものです。
ワシントンD.C.(2021年5月5日):米国研究製薬工業協会(PhRMA)理事長兼CEOであるスティーブ・J・ユーブルは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連医薬品に係る特許権保護の放棄を求める提案への支持を米国通商代表部が表明したことを受け、次のような声明を発表しました。
「きわめて深刻なパンデミックの渦中に、バイデン政権は、我々がパンデミックに対して進めているグローバルな対応を阻み、安全を脅かすような前例のない措置をとりました。この措置は、公的機関と民間企業との間の混同を招き、既に疲弊しているサプライチェーンをますます脆弱にし、さらには偽造ワクチンの拡散を助長します。」
「米国で長年固持されてきた方針を今回のように変えても、人々の生命を守ることにはつながりません。バイオ医薬品開発における米国のリーダーシップ弱体化をもくろむ国々にイノベーションを引き渡すというのは、米国のインフラ構築と雇用創出をめざすバイデン大統領の政策とは相反することでもあります。実際に個々の人々にいかにワクチンへのアクセスを確保するかといった問題や原材料不足といった問題を含め、より多くの方々にワクチン接種を受けて頂くにあたっての真の課題に対処するには、この決定は何の役にも立ちません。私たちの目の前にあるこういった真の課題を無視する空約束でしかないのです。」
「この数日間だけでも、米国製ワクチンの輸出量増加、製造業者の生産目標の引き上げ、COVAXへの新たなコミットメント、COVID-19がすさまじい勢いで拡大するインドへの前例のない支援などといった取り組みが行われています。バイオ医薬品製造業者は、COVID-19ワクチンを世界に届けるため必死に努力を続けており、今日までに200社を超える製造業者やその他のパートナーシップと、今まで想像できなかった規模で協力体制を作り上げています。バイオ医薬品業界では、ワクチン接種をできるだけ多くの方々に可能な限り早く受けて頂くという目標が共有されています。改めて、皆がその同じ目標に向かって突き進んでいけることを期待しています。」
原文はこちらからご覧ください。
「PhRMA Statement on WTO TRIPS Intellectual Property Waiver」(英文のみ)
https://www.phrma.org/Press-Release/PhRMA-Statement-on-WTO-TRIPS-Intellectual-Property-Waiver