日時:2016年9月29日(木曜日)
場所:東京・千代田区
PhRMAは、公益財団法人日本医師会、ならびに米国に本拠を置く“慢性疾患管理と戦うパートナーシップ(PFCD)”との共催により、去る9月29日に「慢性疾患管理に関する日米討論会」を開催しました。
近年日本では、公衆衛生・保健政策の充実等により、生活習慣病を中心とする慢性疾患への様々な対応において、顕著な歩みを示してきましたが、その一方で、慢性疾患に関わる医療費や日本経済全体に及ぼす影響という観点から見れば、超高齢社会の到来を背景に、慢性疾患の予防や早期診断・治療など、拡充・改善されるべき課題は依然数多く残されています。
本討論会は、上記のような状況を鑑み、日本と米国の慢性疾患、特に“糖尿病重症化”問題に関わる政府関係者、日・米・欧の製薬団体、関連学会、協会、患者団体からの代表者が集い、イノベーションによるより良い治療、疾患マネジメントにおける課題とその解決策について、ディスカッションを通じて、相互理解を図ることや、関係者共通の問題意識を明確化し、今後のあるべき方向性を探ることを目的に開催されました。
討論会は日本医師会の横倉義武会長による開会挨拶にはじまり、日米における糖尿病治療に関連する経済への影響、発症・重症化予防の取り組み、医薬品の現状と発展などについて話題提供がなされ、その後、関連するテーマについてディスカッションが交わされました。
ディスカッションでは、糖尿病治療における患者さんと医療従事者との対話に関する問題、食事療法や運動療法を促進するための診療報酬制度、製薬企業や国による治療薬の研究・開発の推進についてなど、多岐にわたるテーマが話題に上がりましたが、これら多くの課題を解決し、日本の糖尿病治療ならびに疾患マネジメントをさらに発展させていくためには、関係する企業・団体が単独で取り組むだけでは不十分であり、今後は、政府、医療者、研究者、製薬企業、患者団体等関連するあらゆるステークホルダーが業界の枠を超えて、多様なパートナーシップを構築し取り組んでいく必要があるということが参加者全員の共通認識として確認されました。
横倉義武 |
ケヴィン・ウォーカー |
スティーブ・J・ユーブル |
ショート・プレゼンテーション |
ディスカッション風景 |
●「慢性疾患管理に関する日米討論会」出席者
所属 | 役職 | 氏名(敬称略) |
日本医師会 | 会長 | 横倉 義武 |
常任理事 | 道永 麻里 | |
常任理事 | 羽鳥 裕 | |
PFCD | エグゼクティブディレクター | ケヴィン・ウォーカー |
米国研究製薬工業協会 (PhRMA) |
理事長 | スティーブ・J・ユーブル |
国際渉外担当シニアバイスプレジデント | ブライアン・トゥーイー | |
広報・提携開発担当シニアバイスプレジデント | スコット・ラガンガ | |
在日執行委員会委員長 | パトリック・ジョンソン | |
日本代表 | エイミー・ジャクソン | |
日本製薬工業協会 | 副会長 | 三津家 正之 |
欧州製薬団体連合会 | 副会長 | オーレ・ムルスコウ・ベック |
厚生労働省 | 保険局国民健康保険課課長補佐 | 東 善博 |
日本医療研究開発機構 | 戦略推進部次長 | 針田 哲 |
日本糖尿病学会 | 理事長 | 門脇 孝 |
常務理事 | 植木 浩二郎 | |
理事 | 綿田 裕孝 | |
日本糖尿病協会 | 幹事 | 津村 和大 |
「さかえ」編集委員会委員/管理栄養士 | 堀口 時子 | |
啓発委員会委員/看護師 | 後藤 剣太 | |
日本薬剤師会 | 会長 | 山本 信夫 |
日本医療政策機構 | 理事 | 宮田 俊男 |