日時:2018年12月3日(月)
場所:東京・千代田区
PhRMAは、日本の患者団体の方々への支援活動の一環として、去る2018年12月3日(月)に今年度2回目の「インフォメーション・セッション」を開催いたしました。
今回は、患者団体の皆様が、その声を医療政策に反映させるために行う「ロビー活動」、すなわち“国会議員など政策決定において重要な役割を担うステークホルダーへの折衝活動”をテーマに採り上げました。
当日は公共政策アドバイザリー企業GR Japan株式会社 取締役・朝井淳太氏と要望書等を直接受け取り窓口となる議員秘書の方とのセッション、 前厚生労働大臣政務官の大沼みずほ参議院議員による特別講演を行いました。
議員秘書の方とのセッションではまず、政策決定までのプロセスと政策変更に影響を与えるタイミングや、請願書と陳情書の違いについてのレクチャーがありました。さらにロビー活動を展開するにあたり、どのような議員にアプローチをするべきか、議員会館へ訪問する際の時間や曜日、時期など細かいポイントについても解説頂きました。
質疑応答では「何も知らない患者団体がロビー活動をするための取り掛かり方」や「請願書と陳情書はどこが受け付けるものか」等の質問があがり、具体的なアプローチの方法についてお話いただきました。
大沼みずほ参議院議員の特別講演では、 前厚生労働大臣政務官のご経験や、過去に政策立案をしてきたご経験を踏まえ、患者団体がそれぞれの要望を実現するにあたってのポイントについてお話いただきました。
東日本大震災の際に、海外から救援物資として届いた乳児用液体ミルクが被災時には大変有用と感じ、国内での製造・販売を実現させたご経験から、政治家、関係省庁、報道機関、どれか1つだけではなく、様々なステークホルダーへ働きかけを行い、その話題について、多くの人が問題ととらえている状況を創出することが重要であるとお話いただきました。また保育所入園時の選考基準の是正を実現したご経験からは、自団体だけではなく、多くの人にとって有用であるという視点を盛り込むことが重要であるとアドバイスを頂きました。
その他、要望書を出す際には、要望のポイントを絞ることや、会いたいと思っている国会議員になかなかアポイントが取れない場合の対処法など、多岐に渡るお話をしていただきました。
質疑応答では、参加者から「省庁の局をまたいで要望書を出すにはどうすれば良いか」や、「省庁と事務所の両方にいる国会議員へはどちらに要望書を出せば良いか」など、日ごろから抱いている疑問を解消すべく様々な質問が投げかけられました。