PhRMA

facebook

【オンラインシンポジウム】マンスフィールド財団・PhRMA共催『Mansfield-PhRMA Translational Research Symposium』を開催

【オンラインシンポジウム】マンスフィールド財団・PhRMA共催『Mansfield-PhRMA Translational Research Symposium』を開催

<マンスフィールド財団・PhRMA共催>
Mansfield-PhRMA Translational Research Symposium
~ Learn from the past and challenge the future ~

日時:
2020年12月20日(日) 14:00-17:00
後援:
厚生労働省、経済産業省
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)、
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)、
日本製薬工業協会(JPMA)、欧州製薬団体連合会(EFPIA)


PhRMAは去る2020年12月20日に「Mansfield-PhRMA Translational Research Symposium ~ Learn from the past and challenge the future ~」と題したオンライン シンポジウムをモーリーン&マイク・マンスフィールド財団と共催しました。

PhRMAはトランスレーショナル・リサーチ推進支援活動の一環として、2013年より「マンスフィールド―PhRMA研究者プログラム」への支援やアカデミア、規制当局、製薬企業などで研究開発に携わっている研究者など様々な方にご参加頂き、異なる立場からの議論をもとに、直面する課題に対するソリューションを探る機会としてクローズドの会議「トランスレーショナルリサーチ・コロキアム」、そして若手研究者を対象にした創薬分野の人材育成支援プログラム「ヤング・サイエンティスト・シンポジウム」を実施してきました。
本シンポジウムは、これまでに「マンスフィールド―PhRMA研究者プログラム」に参加し、産官学の立場で活躍されている参加者たちが、米国研修で学んだ経験を活かした現在の取り組みや、研究者プログラムに参加して見えた日本のトランスレーショナル・リサーチに関する課題点などについて発表し、様々な視点からディスカッションすることで、人材交流を促し、研究意欲のさらなる向上、ひいては創薬分野で世界的に活躍できる人材を育成することを目的として実施しました。

●第1部基調講演

研究者プログラムの第7期生である国立がん研究センター中央病院の大熊 ひとみ先生と大熊先生の勤務先の上長にあたる中村 健一先生、第2期生である名古屋大学の勝野 雅央先生にご講演いただきました。
大熊 ひとみ先生からは2019年の研究者プログラムにて、「米国の創薬エコシステムの視察を通じて学んだこと」をテーマに米国研修中に感じたことや日本とのギャップについてお話しいただきました。また、現在国立がん研究センター中央病院で関わっている希少がんの治療薬開発を目的とした産学民連携の「MASTER KEYプロジェクト」の取り組みや長期的な展望をご説明いただき、日本が今後目指すべき方向性として、産官学民のより強固な連携、グローバルとの積極的なコラボレーションが必要であること等をご発表いただきました。

国立がん研究センター中央病院ではこれまでに7名を研究者プログラムに派遣いただいており、中村 健一先生からは、帰国後に参加者たちが職場でどのように活躍されているか、そして参加者に何を期待するか等についてご講演いただきました。また、「MASTER KEYプロジェクト」においても、参加者が中心となって米国研修で得た経験をプロジェクトに活かされていること等をご紹介いただきました。2017年に国立がん研究センターとPhRMA共催で実施したヤング・サイエンティスト・シンポジウムでの対話がきっかけとなり、グローバル製薬企業と国立がん研究センターとの間で産学連携研修プログラムが立ち上がり、多くの気づきがあったことについてもお話しいただきました。
第1部最後の講演は第2期生として本プログラムに参加した名古屋大学の勝野 雅央先生にご自身が研究者プログラムに参加されて学んだこと、そしてそれが帰国後にどう活かされているかを「Vision」「Network」「Change」の3つに分けてご講演いただきました。米国研修での気づきや同じ志をもちつつも、異なる分野の若手研究者との出会いにはじまり、帰国後のネットワークの広がりから現在取り組まれている国内外でのアカデミア間の連携および産官学連携についてご紹介いただきました。

●第2部パネルディスカッション

第2部のパネルディスカッションは、勝野 雅央先生が座長を務め、中村健 一先生、大熊 ひとみ先生に加えて PhRMA Science & Regulatory Leadership委員会 石橋 太郎委員長がパネリストとして参加しました。本ディスカッションでは、事前に研究者プログラムの参加者へ実施したアンケート調査の結果から、主に「人材交流」「エコシステム」「若手研究者教育」「データセントリック」「倫理・社会」「キャリア」をキーワードに議論しました。また、オンラインで聴講していた研究者プログラムの2期生である桑原 宏哉先生(東京医科歯科大学 脳神経病態学分野 脳神経内科)、水野 和恵先生(プリファード・ネットワークス株式会社)にもキャリアパスの変化についてコメントいただきました。

約3時間のオンライン・シンポジウムは石橋 太郎委員長による閉会挨拶とともに幕を閉じました。

「マンスフィールド―PhRMA研究者プログラム」とは

PhRMAの支援のもと、モーリーン・アンド・マイク・マンスフィールド財団とともに実施している創薬分野の若手研究者を対象とした人材育成プログラムの一つで、毎年1回公募により選出された日本人若手研究者を2週間米国へ派遣し、米国の政府や大学、製薬企業がいかに連携して創薬を推進し、新薬を患者さんに届けているかを体験する機会を提供しています。