日時:2012 年3 月23 日(金曜日)
場所:スウェーデン大使館
PhRMAは、日本の患者の方々への支援活動の一環として、去る2012 年3 月23 日(金)、「スウェーデンの医療事情とイノベーションを生み出す国のあり方について”をテーマに、東京都港区のスウェーデン大使館において、患者団体の代表者の方々等を対象に本年初回となるインフォメーション・セッションを開催しました。
今回は、医療政策において先進国といわれ、医療に対する国民の満足度も高いスウェーデンの医療と社会保障制度、またイノベーションを生み出すシステムとその仕組みなどを学ぶため、バイオテクノロジー産業において20 数年の経験を持ち、現在スウェーデン大使館(投資部/化学技術部所属)でライフサイエンスを担当する橋本せつ子氏よりご講演いただきました。
橋本氏の講演に続き、ご自身もスウェーデンを訪れ、同国政府の患者会支援の実状を目の当たりにされた、キャンサーソリューション株式会社(代表取締役社長 産業カウンセラー)桜井なおみ氏(HOPEプロジェクト)と橋本氏との対談では、米国の動向と欧州の動向、また各国の違いとそれぞれの特色や、今後日本はどうあるべきか、などについて、出席した患者団体を交えて意見交換が行われました。
患者団体と医療者との連携については、患者団体の中から幾つか事例が発表され、その他、治験への患者参画・関与やがん登録制度、日本の医療制度などについても積極的なディスカッションが行われました。
今回の”インフォメーション・セッション”は、講師・橋本氏のご厚意により、大使館内施設という特殊な場所で開催することが出来たことも、参加した患者会の方々にとっては、貴重な経験になったものと思われます。
さらに、セッション終了後の患者会同士の交流の場である”ネットワーキング”の時間には、今回のテーマや会場に合わせた、スウェーデン料理(軽食)を楽しみながら、自由にコミュニケーション・情報交換を行ってもらいました。
今回は26団体44名の患者団体の方々が参加し、「スウェーデンの医療制度や政策を聴き、現在の日本の医療の問題点が明確になった」治験の問題や学会の内容も含め良く理解が出来た」「参加して良かった」などの声の他、「前向きにもっと勉強しようと思う」「うまく伝えられるようになる」「学び、考え、行動していく大切さを改めて感じた」など、より積極的に活動しようとするコメントも多数がありました。
<セッション風景>
<講師略歴>
橋本せつ子氏
スウェーデン大使館科学技術部 プログラムマネージャー
略歴:日本語