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患者団体向けに患者アドボカシー事例共有セミナーを開催

患者団体向けに患者アドボカシー事例共有セミナーを開催

PhRMAは、日本の患者さんが革新的な医薬品へ早期にアクセスできるような医療環境の実現をはじめとした患者団体との共通課題を解決することを目指して活動をおこなっています。そのためには、患者さんの声がもっと政策や制度に反映されるべきであると考え、患者団体に対する情報提供や意見交換を行っております。

その一環として、今回は、5月に3回にわたり、「患者アドボカシー事例共有セミナー」を開催致しました。アドボカシー活動に取り組んでおられる3団体のリーダーの方々から、ご自身の経験を踏まえ、患者アドボカシー活動の意義や価値をお話しいただくことで、参加者の皆様に、将来ご自身や所属団体が活動を行うきっかけやヒントとしていただくことを意図しました。
今年度も新型コロナウイルス感染症対策の影響で、オンライン上での開催となりましたが、いずれの回もたくさんの方にご参加いただきました。

講演のテーマならびに講師は以下のとおりです。

第1回「私がアドボカシー体験から思うこと」

講師:認定NPO法人希望の会 理事長 轟 浩美様
開催日時:2022年5月11日(水曜日)

講師は、スキルス胃がんを宣告されたご主人と共に闘病する中で “情報の格差” を強く感じます。正しい情報を発信する活動を進める中で、アドボカシーと出会い、“患者の声”が医療を変えられる力があることを知ります。“自分の声”は“患者代表の声”なのか、相手に伝わるためにはどのように伝えれば良いのか、試行錯誤を繰り返しながらアドボカシーを通して学んだ経験を、具体的な事例を交えてご講演いただきました。

第2回「創薬に関するアドボカシー活動」

講師:NPO法人GISTERS 理事長 西舘 澄人様
開催日時:2022年5月18日(水曜日)

ご家族の余命宣告を受け、希少がんであるGISTの新薬の早期承認を求めて立ち上がった講師は、活動を重ねるごとに積み上げた反省点を活かし、成功例を生むまでに至ります。当日はこれらの活動から得た教訓、今考えるアドボカシーの理想の姿を中心に、多様化するアドボカシーテーマへの患者会としての対応、ステークホルダーとの連携についてもご紹介いただきました。

第3回「JPAでのアドボカシー活動」

講師:一般社団法人日本難病・疾病団体協議会(JPA) 常務理事 辻 邦夫様
開催日時:2022年5月26日(木曜日)

JPAは、難病や長期慢性疾患の約100の患者団体からなる全国組織で、国の難病対策や社会保障制度の在り方に対してさまざまな提言や提案を行っています。その発足やアドボカシー活動の歴史に立ち会われた講師から、JPAの活動、難病法ができるまでの経験などをご紹介いただくとともに、今後の課題解決にあたり、当事者の声を吸い上げ、発信していく上での問題点、ステークホルダーからのニーズや様々な社会的要請に応えていく上での課題についてもお話しいただきました。

写真は講師の轟 浩美様(左上)、西舘 澄人様(右上)、辻 邦夫様(左下)