PhRMA Clinical Sub Committee(CSC) は、昨年に引き続き、International Clinical Trials Day*(5/20)を記念して、2022年5月18日に勉強会を開催しました。「Clinical Trialに携わる者として、基本に立ち返り、新薬開発の大切さ、臨床試験に携わることの尊さを再認識する機会とする」ことをコンセプトに、特別講演として、一般社団法人こいのぼりの篠原智昭さんに、「7 SEAS PROJECT―患者・家族が 「命」のためにできること―」と題して、ご講演をいただきました。また、PhRMA CSC治験啓発チームからは、活動報告として「Subject(被験者)・Patient(患者)からParticipant(治験参加者)へ」及び「ClinicalTrials.govのミカタ」を紹介しました。
PhRMA加盟会社から、合計で592名もの多くの方が参加しました。患者のご家族としての篠原さんのご講演は、参加者の心に響き、新薬開発/臨床試験に携わる者として貴重な学びの場になりました。Q&Aでは、Thank you Letterを事例とした治験に対する患者の視点、また、患者が治験情報にアクセスできるための課題について、患者のご家族と、製薬会社の立場からの意見交換もできました。
【Agenda】
<Opening remarks> | ||
・International Clinical Trials Dayについて | MSD株式会社 | 岡本 誠一 |
<特別講演> | ||
・7 SEAS PROJECT ―患者・家族が 「命」のためにできること― ・Q&A、意見交換:患者の視点 |
一般社団法人こいのぼり | 篠原 智昭 |
<PhRMA CSC 治験啓発チームの活動> | ||
・Subject(被験者)・Patient(患者)からParticipant(治験参加者)へ | ヤンセンファーマ株式会社 | 朱 年亮 |
・CinicalTrials.govのミカタ | アムジェン株式会社 | 本田 恵美里 |
・意見交換:治験情報へのアクセス | PhRMA CSC 治験啓発チーム | |
<Closing remarks> | ||
ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社 | 塚本 哲也 |
【特別講演 演者の感想】
この度は大変貴重な機会を頂き、深く感謝申し上げます。International Clinical Trials Dayを記念してのご活動とのこと、PhRMAの皆様のお取り組みに、心より敬意を表しております。私自身、この会に参加させて頂きましたことで、たくさんの気付きと学びを得ることができました。いつも感じておりますことは、製薬企業の皆様が「Patient Centric」について議論し、このような機会を設けてくださっている一方で、「中心」であるかどうかは別としても重要なステークホルダーの一者である患者自身が、このような「場」に積極的に参画する姿勢をまだ十分に持てていないのではないか、ということです。患者自身も学び続け、製薬企業の皆様と共に、このような「場」で思いを共有し意見を交換することこそが、「治験が成功し、新薬が生まれ、病気の治療が実現する」という共通の願いへ向けて、進むことができる一歩であると再認識する機会となりました。
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【特別講演】
・「7 SEAS PROJECT―患者・家族が 「命」のためにできること―」:スライド資料
【治験啓発チームの活動】
・「Subject(被験者)・Patient(患者)からParticipant(治験参加者)へ」:スライド資料
・「ClinicalTrials.govのミカタ」PhRMAホームページ
https://www.phrma-jp.org/library/clinicaltrials-gov20211001/
*International Clinical Trials day(ICTD)とは: ECRIN(EUROPIAN CLINICAL RESEARCH INFRASTRUCTURE NETWORK)というNPOが1747年 5月20日にJames Lind医師が現代の臨床試験の基礎となった世界で最初の臨床試験を開始した日を記念して2005年に設定した日。ICTDの5月20日付近には毎年、臨床試験に関する様々なトピックが議論されている。(https://ecrin.org/international-clinical-trials-day-ictdより引用)